有隣堂藤沢店スタッフの皆さんによる、特集企画です。店内に豊富に並ぶ文庫、ビジネス、絵本など様々なジャンルから、同店ならではのイチオシの書籍をご紹介いただきます
2022年、読書初めはこの3200枚の大作から!作家貫井徳郎が贈る渾身の大河小説!『邯鄲の島遥かなり』上中下 貫井徳郎 新潮社
貫井徳郎先生といえば、『症候群シリーズ』や『慟哭』『乱反射』など多くの作品を書き、ミステリー作家として確固たる地位を築いた作家です。
が、なぜ今、大河小説を?と不思議がる方も多いかと思います。しかし、これが読みだすと抜群に面白い!
大河小説と言っても、ある一族の歴史を追った作品ではなく、ある島に帰ってきた末裔イチマツという類まれなる美貌の色男とそこから始まるその子孫達、血のつながりは痣で確認するが実際はそれほど面識があるわけでもない島の人々の異なる十七のお話です。
恋愛小説あり、野球小説あり、本当にバラエティに富んでいる中編は、それぞれ独自のお話であり、たまにちらりと垣間見るつながりが、ああイチマツの子孫達の話なんだということを思い出させます。
書評家・北上次郎さんが選ぶ2021年エンタメ小説でも、堂々1位。
本当に北上さんが選ぶ作品は、いつも文句なく面白いです。書店員の私も北上さんの評だけは見逃せません。
明治維新から令和まで、激動の150年をある島の歴史と共に読み砕く。
2022年はまずこの大作からチャレンジ!読みやすいので、上中下があっという間ですよ。
ーーーーーーー
有隣堂 藤沢店
https://www.yurindo.co.jp/store/fujisawa/
藤沢市南藤沢2−1−1 2・3・4・5F フジサワ名店ビル(Googl MAP)
ーーーーーーー