わいわい市藤沢店で、メダカ屋さんのワークショップ
飼育初心者も、自分流でうまくいかなかった人も
メダカ、最近見ました? かつては日本中の川や池に普通にいた淡水の小魚。近年は自然の中では少なくなっているようです。
藤沢にも「藤沢メダカ」という地元固有種がいて、絶滅したと思われていたのですが、1995年に民家の池で発見され、今では藤沢市庁舎別館庭の池で見ることができます。
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/kouhou/khf200610/sisei20.html
懐かしい感じもするメダカ、家で飼っている人も多いらしい。そんな中、7月からメダカと水草で小さなビオトープを作るワークショップを、JAさがみ直売所・わいわい市藤沢で開催していると聞き、行ってみました。
ビオトープとは、生物の生息場所を意味するドイツ生まれの概念で、さまざまな生物や植物が生きる自然環境の場。市内にも川沿い、谷戸、公園などビオトープとして自然を残している場所がたくさんあります。
ワークショップを行うのは、わいわい市藤沢店でメダカの販売を行っている「メダカ屋さん」北代康行さん。9年前からここでメダカの販売を行っており、来年10周年を迎えるにあたり、生物多様性を身近に感じてもらう「小さなビオトープ」を紹介することにしたそうです。
わいわい市藤沢店のある六会が、まさに生まれ育った地元の北代さん、かつては金魚や熱帯魚などの観賞魚も扱っていましたが、今はメダカ。そうなったのは2つの理由が。
「一つは、東日本大震災。これによる計画停電で、温度管理など電気が必要な熱帯魚が扱えなくなるペットショップが激増したんです。メダカは管理や世話があまりいらないので残りました。一方高齢化で犬とか猫を新しく飼えなくなったご家庭が、メダカならと飼うことが増えました。それにコロナ禍が追い打ち、縁日が中止になり金魚すくいがなくなったこともあるようです」
飼うための設備もあまりいらないと年配の方に好まれている一方で、学校で飼っていることもあって子どもたちにも人気上昇だそう。
夏休み最後の日曜日8月25日午後。猛暑は収まるも蒸し暑い。テントに集まったのは7組の家族、自由研究のため?お子さん連れも見えます。発泡スチロールの水槽で泳ぐメダカたちは、2cmほどと思っていたより小さい。赤いのもいます。
「この子たちは卵からかえって1カ月ぐらい。もっと大きくなりますが、このくらいでももう繁殖できるんです」(北代さん)
―飼うにはどんな水槽がいいですか?
ガラスの水槽でもいいし、睡蓮の鉢でも。発泡スチロールの箱でも何でも。でも黒い入れ物で外に出しておくとこの暑さだと煮えちゃうよ。
ービオトープに必要なのは?
まず水草。酸素を供給したり、隠れる場所を作ったり、産卵場所にもなります。瓦を砕いた砂利を敷いて植えれば、そこに水を浄化するバクテリアも着くから。
―エサとか水替えは?
水が汚れないようにエサは1日1回。水は少しずつ替えるのと、定期的にかき混ぜることで水質を保全できる。年4回は全部入れ替えの大掃除を。
―水槽はどこに置く?
光がないと水草が育たないので、屋内ならLEDとかの適度な照明が要るね。外なら暑くなり過ぎないこと、雨水であふれないことに注意。アライグマに食べられないように、網をかぶせておくことかな。(アライグマ?)
水草担当わいわい市納入者のひなた園芸・北村さんが、水草の説明をするも、詰まるところやり方は自由、それぞれのライフスタイルに合わせて楽しんでビオトープを作ることが大切とのこと。受講料にはメダカ7匹と水草もついてお得感。
この日の参加者は、全員がすでにメダカ飼育経験者ですが、失敗も多いようで、講師の話に深く聞き入り実り多いワークショップだったようです。
「直売所って、ただ野菜を買いに来るだけでなく、地元の生産物のことや、食を通じて幸せについて感じる場だと思います。子どもたちも含めてそんなことも考えてほしくて」(北代さん)
メダカ屋さんのビオトープワークショップは、来月以降も継続して開催予定、メダカ初心者の方もぜひ来てほしいと北代さんは言います。
<わいわい市藤沢店・ビオトープワークショップ:9月予定>
・9月8日(日)
・9月29日(日)
14:00〜
受講料:2000円(1家族、メダカ7匹、水草2株付き)
事前申込は不要ですが、参加希望者は事前に以下に電話で問合せをお願いできるとありがたい、とのことです。
JAさがみ直売所・わいわい市藤沢店
藤沢市亀井野2504(9:30~17:00定休日:水曜日)
TEL:0466-90-0831
https://ja-sagami.or.jp/archives/store/store_ja_waiwaisamukawa/