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【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第15話 みんなちがってみんないい
湘南ママたちから絶大な人気と信頼を誇る、認定子育てアドバイザーの宗藤純子先生の子育てコラムです。
今回は、子どもが感じる「違い」と共生についてのお話です。
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9月に入って、朝晩の空気や風がすっかり秋めいてきましたね。皆さんいかがお過ごしですか?
教育現場では新型コロナウイルス感染拡大への対応に追われる毎日ですが、各ご家庭でも、お子さんにとって何が最善かを考える日々が続いているかと思います。
幼稚園や保育園によっては、自由登園、分散登園、休園などをせざるを得ない状況です。これは学校においても同様ですね。
「可能な限り不織布マスクを使用するように」というお達しが出ている幼稚園や保育園、学校もあるそうです。
しかし残暑が厳しい季節ですから、身体に負担がかかるお子さんは、幼稚園や学校にその旨をお話しされることをお勧めします。
運動会や修学旅行などにも影響が出始めていますが、少しでも心満たされる“今”を過ごせますように、子どもにとって必要な遊びや学びの時間ができる限り得られますようにお祈りしています。
多様性と調和を目指した東京2020パラリンピック
8月24日から9月5日まで東京2020大会パラリンピックが開催されました。
世界160カ国から約4400人のアスリートが参加して、22競技539種目が行われました。
さまざまな障がいのあるアスリートたちが創意工夫を凝らして限界に挑むパラリンピックは、多様性を認め、だれもが個性や能力を発揮し活躍できる公正な機会与えられている場です。そこには共生社会を具現化するための重要なヒントが詰まっているとも言われています。
また、パラリンピックのシンボルマークである「スリーアギトス」(ラテン語で「アギト」は「私は動く」という意味)は、「困難なことがあってもあきらめずに、限界に挑戦し続けるパラリンピアン」を表現しているそうです。
東京2020組織委員会は、今回のパラリンピックを契機に、多様性と包摂(ダイバーシティ&インクルージョン、D&I)を備え、誰もが生きやすい社会を目指すという「東京2020D&Iアクション」を公表しました。
これは、「私たち一人ひとりが、いかなる種類の差別がなく、互いを認め合い、誰もが自分らしく生きられる共生社会を目指す」ことを指しています。このいかなる種類の差別とは、人種、肌の色、性別、性的指向、性自認、障がい、言語、宗教、政治的又はその他の意見、国あるいは社会のルーツ、財産、出自やその他の身分などさまざまなものを指します。
人は、みんなちがうよね。ちがっていいよね。あなたはあなただよ。
このような東京2020パラリンピックは、次世代の子ども達の目にどのように映っていたのでしょう。
テレビでパラリンピックを見た小学校2年生の女の子の第一声は、「お顔の色も、髪の毛もみんな違うね」だったそうです。
そして、「オリンピックと何が違うの?」とも言ったそうです。
子どもにとっての『ちがい』は、それぞれです。障がいのあるなしに限らないのかもしれませんね。
「みんなちがって みんないい」
今から100年前、「わたしとことりとすずと」の詩を綴られた童謡詩人金子みすゞさんの一節が浮かびます。
国語の教科書にも採用されて子ども達にも親しみがありますね。
「わたしと小鳥とすずと」
金子みすゞ
わたしが両手をひろげても
お空はちっともとべないが、
とべる小鳥はわたしのように、
地面をはやく走れない。
わたしがからだをゆすっても、
きれいな音はでないけど、
あの鳴るすずはわたしのように
たくさんのうたは知らないよ。
すずと、小鳥と、それからわたし、
みんなちがって、みんないい。
『みんなちがって みんないい』
あらためて
一人一人の個性や特性を認めあえる言葉として胸に焼き付けたいと思いました。
ーーー筆者紹介ーーー 宗藤純子(むねとうじゅんこ)
藤沢市在住30年。都内私立幼稚園教諭・主任9年を経て保育士・
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・鎌倉市産科診療所「ティアラかまくら」
・「子育ては個(性)育て。己育て」人間教育を軸に行政・
幼小中学生、年齢に応じた「いのち・こころ・からだ」
・保育者向け雑誌「POT」
・株式会社OfficeLadybird代表取締役
◆Web サイト: http://junkomuneto.com
◆子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳
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