湘南で生まれ「はるみ」というお米
甘味のあるもっちり系、冷めてもおいしいよ!
新米の季節です! 湘南エリアの各地の田んぼでは、お米を刈り取る農家さんの姿が見られるようになりました。昔々は地元のお米がなかなか流通していなかった時代もありましたが、いまでは直売所などでも手に入るようになりました。
ところで、お米の種類、どのくらいご存知ですか? なんと、日本では300種類以上ものお米が栽培されているそうです。湘南エリアでもいろいろなお米を栽培しています。その中から、神奈川生まれの「はるみ」を紹介しましょう。
直売所で見かけたら、ぜひ食べてみてください。
案内人は、JAさがみの農アンバサダーLioさんです。
神奈川県を代表するお米の品種が「はるみ」です。味のほうもお墨付き。日本穀物検定協会という団体が実施した食味ランキングで、平成28、29年度産が2年連続でトップクラスの「特A」を受賞したのです。
「はるみ」がみのりました
「はるみ」は「キヌヒカリ」と「コシヒカリ」を掛け合わせて生まれた品種です。JA全農 営農・技術センターが全農神奈川県本部と協力して開発しました。「神奈川生まれのお米」といわれるゆえんですね。
平成7年から開発が進み、平成22年には県内の農家が試験栽培を始めました。品種登録され「はるみ」と名乗るようになったのは、平成26年のことです。20年近くもかけてできた味なんですね。
開発には藤沢の農家もかかわっています。
いろいろなお米を掛け合わせて、試験品種がたくさん生まれました。その中「試験番号セ-197というお米がおいしい」といわれ、この品種を県内の農家で試験的に栽培することにしました。試験栽培するときの名前は「湘南6号」。特急列車みたいな名前ですね。藤沢の農家も試験栽培に協力し、具体的な育て方や味などを報告しました。この「湘南6号」が、今の「はるみ」です。
「はるみ」の特長は、甘みのあるソフトなもっちり系。炊きたての「はるみ」に食塩を一振りかけて食べると、お米の甘みがよくわかります。
え?「炊きたてだからおいしいのは当たり前でしょ?」ですって?
じつはこの「はるみ」、冷めてもおいしいというのも特長のひとつです。なので、お弁当やおにぎりにもぴったりです。秋の行楽シーズン、レストランなどのグルメ巡りもいいですが、ときには手作りのお弁当を持っていくのも楽しいかも…。ちなみに、「はるみ」という名は湘南地方の晴れた海をイメージして名づけたといわれています。ピクニックにぴったりな名前ですね。
5月、農家はJAの育苗センターなどへ苗を取りに行きます。これが、「はるみ」の苗です。
苗ができる前に、田んぼの準備も済ませておかなくてはなりません。冬の間硬くなった田んぼを耕し(田起こし)、水を張って、土をていねいにかき混ぜて、表面を平らにします(代(しろ)掻き)。
代掻きした田んぼに、田植え機で「はるみ」を植えていきます。
これが、「はるみ」のお花。お米にも花が咲くんですね。
そして収穫。コンバインやバインダーで刈り取ります。
そのあと、お米の検査があります。専門の資格を持った職員が、しっかりチェックして、等級を付けます。⦿印は、一等米のマークです。おいしい「はるみ」ができました!
え?「私、麺類派なの」ですって?? それなら、「はるみうどん」をぜひお試しください。「はるみ」の粉を混ぜたうどんで、細めの麵ですがモチモチ感が楽しめます。これからの季節、温か~いうどんがおいしそうです。
ごはんでも麺でも、神奈川生まれの「はるみ」、ぜひ一度は味わってみてください。もちろん、JAの直売所でも手に入ります。
JAさがみHPには、湘南地区の野菜・農産物情報が満載です!
https://ja-sagami.or.jp