茅ヶ崎の夏の、新・名産
トルコナス、もう食べました?
7年前からお目見えした新しい野菜「トルコナス」。白い肌と、とろりとした食感がその特徴です。珍しかったトルコナスも、少しずつ浸透してきました。そろそろ「湘南に夏を呼ぶ風物詩」なんていってもいい時期かもしれませんね。今年も出荷が始まりました。トルコナス、もう食べました?
案内人は、JAさがみの農アンバサダー Lioさんです。
これが、茅ヶ崎のトルコナス。つやつやした白い肌が特徴です。大きさは握りこぶしよりも一回り大きい程度。350mlの缶ジュースぐらいでしょうか。
紫のナスと比べると、その形や大きさ、色が違うことが分かりますね。ちなみに、写真の紫のナスは「千両二号」というナスのロングセラー品種です。
6月下旬、トルコナスの畑です。
手前に植わっている細長い草のような作物はソルゴーという名前の牧草です。
ソルゴーは夏になると背が伸びてきて、トウモロコシのようになります。
この背が高い植物で、トルコナスの畑を囲います。
なぜ、そんなことをするかというと、トルコナス栽培の大敵は風。
葉っぱがナスの実に当たると、そこが傷になってしまいます。
こんなふうに…。
なので、風を遮るように周りをソルゴーで囲むのです。
ナスの葉っぱの数もできるだけ少なくして、葉擦れのリスクを減らします。葉っぱを切りすぎると実への栄養も減って、健全に育ちません。
農家さんは、そのあたりを微妙に調整して、おいしいナスを育てます。
茅ヶ崎の白いナスは、コスメとダイエットに余念がありません。
ソルゴーにはもう一つ、大切な役割があります。
それは、ナスの害虫の天敵の住み家。
人間よりも一足早くナスを食べちゃえ!と、害虫がやってきます。その害虫を食べようと、別の虫たち(天敵といいます)も集まります。ソルゴーは、その天敵たちの住み家になります。
こういう作物は「バンカー・プランツ」とか「コンパニオン・プランツ」といいます。
ところで、トルコナスの花は、白いの?
白くはなくて、淡い紫色でした。
トルコナスの生産者は、茅ヶ崎で3人。
「さがみMT茅ヶ崎」というチーム(部会)を作って、共同出荷しています。
ちなみに、MTとは「マーケティング・チーム」の頭文字。
「栽培だけでなく、消費者のみなさんに喜ばれる作物を作っていこう!」と考えています。
20代~30代の若手農家が結成しました。
「俺たちの手で、茅ヶ崎の夏の新しい名産を作れないか?」という話が出て、いくつかの作物を栽培しました。
市場へ試験的に出荷した結果、一番反応が良かったのが、トルコナスでした。
トルコナスは、元の名を「揚げてトルコ」といって、直売所向けの品種でした。
手をかけて少量を売るスタイルの品種です。
これを、市場に出そうというのですから、若手農家にとって大きなチャレンジです。
種苗会社によれば、トルコナスを市場出荷したのは全国でも茅ヶ崎が初めてだとか。
「どうやって食べたらいいの?」という声に商談会を開いたり、メディアで紹介したりといろいろなPR活動もしました。
さすが、
「マーケティング・チーム」を名乗るだけあって、売り先、売り方まで考えているんですね。
そのかいあって、去年(2021年)、かながわブランドに認定されました。
名実ともに、神奈川を代表する夏の味になったのです。
食べ方は簡単。
そのなかでも、スライスしてお好みの油で焼くのがおすすめです。
バターを乗せたり、
おいしい豚肉と一緒に炒めたり、
オリーブオイルで地中海風、
ごま油でチャイニーズ…と、アレンジもOKです。
肉のようにボリューミーですから、
マフィンにはさむと、手軽なファストフードに。
ベーコンや夏野菜と一緒にパスタの具材にもなります。
ほかにも、
アヒージョとか、マーボートルコナスとか…
aiccoのインスタグラム、TikTokでも、
トルコナスの新しいレシピを紹介しています!
TikTok
https://vt.tiktok.com/ZSRRdL8xA/?k=1
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トルコナスは市場出荷していますから、神奈川県内のスーパーや八百屋さんで手に入ります。
出荷量がまだまだ限られていますので、目についた時が買い時です。
見かけたら、買ってみてください。
まずは1個。
1個買えば家族中で食べられます。
茅ヶ崎市のオリジナル広報キャラクター「えぼし麻呂」が目印です。
トルコナスが市場に出回ると、湘南に夏が訪れます。
この夏、
海、もう行きました?
水着、もう買いました?
そして、
トルコナス、もう食べました?
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JAさがみHPには、湘南地区の野菜・農産物情報が満載です!
https://ja-sagami.or.jp
JAさがみは神奈川県のほぼ中央、湘南の自然と都市が調和した7市1町(藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、綾瀬市、大和市、鎌倉市、座間市、海老名市)をエリアとし、農業生産物を柱に地域のに貢献する様々な取り組みを行っています。執筆者のLioさんは、JAさがみの農アンバサダーとして、HPや各メディアで発信を行っています。