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#はぐくむ・つながる・こどもとおとな #子育て #子育てあいっこ

【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第12話 男の子らしく!?女の子らしく!?『性と生』親も学びが必要な時代②

2021.06.07 ファミリー ママ 子育て 幼児・赤ちゃん 親子 親子で

「男の子らしく!」「女の子らしく!」そう言われませんでしたか?

「男の子は泣かないの」「女の子は大人しく静かにしていなさい」「男の子でしょ。我慢しなさい」「男の子だったらブルー、女の子だとピンクの色がいいわよね」「男の子だったらサッカーか野球。女の子だったら、バレーかピアノかしらね」……
このように、色やあそび、習い事などを自分の思いではなく性別によって決めつけられた経験はありませんか?

そして、あなた自身も、お子さんに同じようなことをしたことはありませんか?

現代においても、親から子へジェンダーの刷り込みが行われている可能性は大いにあります。それは、社会そのものが、男の子には「サッカーボール、電車や車、そして戦隊ものやスーパーヒーロー」、女の子には「お人形、お姫様、フリフリドレス」などの、性別に対するステレオタイプ(多くの人に浸透している先入観や思い込み、認識、固定観念、偏見、差別などの類型化された概念)を持っていることが影響していると考えられています。

ジェンダーとは、

生物学的な性別(生まれたことによる特性、男女の身体の違い)ではなく、文化・社会の中で後付けされた性(世の中の男性と女性の役割の違いによって生まれる性別)のことです。日本語では「社会的性差」と言われます。

つまり、「男の子らしい」「女の子らしい」「女性はこうあるべき」「男性はこうあるべき」という社会的なイメージで、例えば「女性は育児や家事、男性は仕事」といった、社会的な役割分担のことをさします。

 

おんなのこってなあに?おとこのこってなあに?

ほとんどの子は、3歳前後には性別を識別し始めると言われています。
ある時、3歳と5歳の姉妹が、お父さんと自分たちのからだの違いに気がついて「なぜ、パパのからだの前に大きなウンチがついてるの?」と聞かれて困るというご相談をいただきました。
お子さんは、見たままをストレートに伝えてきますね。そのことで大人は困ることもありますが、「性別」について考えることは「男の子らしい、女の子らしいってなんだろう?」ということを考えるきっかけにもなります。
その時に、私がご紹介したのがこの写真絵本です。

おんなのこってなあに?おとこのこってなあに?
作・絵:ステファニー・ワックスマン

訳:山本 直英  出版社:福音館書店

この本が刊行された1976年、作者のS.ワックスさんは、2児の母親でありながら幼稚園の先生をしていました。子ども達が「女は~だから」「男は~だから」という伝統的な性別的役割意識を持っていることに気が付き、この本を作ったそうです。

文中では、幼児に向けて性器の違いを、男の子・男の人は「おちんちん」女の子・女の人は「おちょんちょん」という温かな言葉で訳しています。
あたりまえで大切なことを的確に語っているこの本は、女と男が、お互いの生と性と個性を認めあう大切さを訴えた性教育絵本です。

「あなたは自分らしく、好きなことをしていい」と伝えることが大切です

誰にでも生まれ持った「自分らしさ」(好き嫌いや得意・不得意)、つまり「個性」があります。「男らしく」や「女らしく」といった性別によって制限されるのではなく、人として「自分らしく」生きられるように、大人は自分の価値観や意識を改革して、子ども達をサポートしていくことが大切です。

~大人も子どもと一緒に「じぶん」について考るきっかけになる、手のひらサイズに込めた素敵な絵本を紹介します。

 じぶんをいきるためのるーる
 作:ippo.

ippoさんはある時まで「じぶん」を生きることができませんでした。
世間が求める「あたりまえとされるるーる」にぶつかって、自分を演じ続けた日々。過去に生きづらくて苦しんだ自分や、今、悩んでいる子どもたちに、自分らしく生きるために大切な6つのルールをシンプルに伝えます。

家族のあり方はさまざま。それは何も悪いことではない

シングルのご家庭もあればママが二人、パパが二人、おじいちゃんおばあちゃんに育てられている家庭等、家族のあり方はさまざま。でも、子どもたちは、自分と違う形の家族に気が付いた時、シンプルに訪ねてきます。これは、親子で家族のあり方について話すチャンスです。
多様な子ども、多様な養育者、多様な家族があり、家族のかたちやあり方はそれぞれ違う。それは何も悪いことではありません。
人間関係や社会におけるさまざまな価値観や生き方などを認め合うこと、多様な社会に向けた教育も、包括的な「性教育」です。
私たち大人の凝り固まった脳内画像をアップデートして、家族のあり方について話し合いたいですね。

今年1月に発行された5歳~7歳の子ども向けのイギリスの絵本は、大人の方にもおすすめです。

ようこそ!あかちゃん~世界中の家族のはじまりのおはなし
作:レイチェル・グリーナー ,絵: クレア・オーウェン
訳、解説:浦野匡子 艮香織 出版社:大月書店

あらゆる多様性を意識しながら、科学的に正確な事実を分かりやすく表現しています。自分のからだや心との向き合い方、他者との関わり、社会の捉え方を考えるきっかけになるはずです。

大人も子どもも「自分らしく」歩んでいける社会でありますように。

~おしらせ~
鎌倉市内、産科診療所「ティアラかまくら」が、惜しまれつつも3月に12年間のお役目を終えて閉院しました。お産は命がけです。女性と赤ちゃん、そして、ご家族に寄り添った医療スタッフの産前産後の温かなケアの必要性を傍で感じてきました。私も開院当初より産後の「こんにちは赤ちゃん広場」に携わらせていただき、多くの赤ちゃんやママ、ご家族に出逢わせていただきました。ありがとうございました。子ども達の健やかな成長をお祈りいたします。

引き続き個人的に「思春期講座~母と娘の心の準備月経のおはなし・高学年男子と母(父)向け」「家族・親子(幼児向け/思春期向け)いのちのおはなし」「保護者向け勉強会」「パパママ産前産後のお話会」大人女性のための講座「子宮と月経/デリケートゾーンケア・更年期を幸年期に」等含め、グループ講座・プライベート・ZOOMのご相談はお気軽にお問合せください。
むねとう じゅんこ momopiyo.love@gmail.com

ーーー筆写紹介ーーー 宗藤純子(むねとうじゅんこ)

藤沢市在住30年。都内私立幼稚園教諭・主任9年を経て保育士・認定子育てアドバイザーとして乳幼児期から思春期までのこども・家庭教育・支援に約25年以上従事。親子ふれあい遊びや絵本通じて肌と心へのタッチ、子どもはひとりの人であることを伝え続ける。Child woman family Supporter ・地域での子育ち親育ち支援サークルと母親のエンパワーによる親子活動・3歳児保育活動等長年主宰し、切れめないつながりと支援を継続。2010年「神奈川県かながわ子育て支援大賞・奨励賞」授与。 ・鎌倉市の産科診療所開設当初より、外部講師として「こんにちは赤ちゃん」事業に携わり、産前産後から思春期。女性・更年期講座等約11年。 ・「子育ては個(性)育て。己育て」を軸に行政・PTA家庭教育・子育て支援者向け講演、2009年より教育現場・思春期講座等で、年齢に応じた「いのちのおはなし」や保護者向け勉強会など講演講座も多岐にわたり多数。 ・保育者のための雑誌「POT」あそびパーク012寄稿担当や保育・教育を学ぶ短大大学で客員講師として講演。2019年度より現在、非常勤講師として帝京短期大学『乳児保育』担当。 ・株式会社OfficeLadybird代表取締役 Web サイト: http://junkomuneto.com メール:momopiyo.love@gmail.com ◆子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳 https://ameblo.jp/piyopiyostaff/

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