#はぐくむ・つながる・こどもとおとな #子育て #子育てあいっこ
【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第10話 赤ちゃんの睡眠事情と寝つきを良くする3つの方法
「春眠暁を覚えず」ということわざのごとく「春の夜は心地よいため、朝になったことにも気づかず眠り込んでしまいたくなる」季節になりました。
今回は赤ちゃんや幼子の「睡眠」にまつわる話をしたいと思います。
みなさん、「睡眠の日」をご存知ですか?
世界睡眠医学協会が制定する 3月の第3金曜日(2021年は3月19日)と
睡眠健康推進機構が制定した3月18日は 、睡眠に関する正しい知識の普及や啓蒙を促す「春の睡眠の日」とされています。
ちなみに、「秋の睡眠の日」も9月にあるんですよ。
赤ちゃんや幼子にとって「睡眠」は大切な生活習慣です。
でも、、、
最近ママ達から「赤ちゃんがなかなか寝てくれない」「夜泣きが辛い」「子どもが夜遅くまで起きていて寝ない」という声を多く聞きします。
知っておきたい!赤ちゃんの睡眠の発達
赤ちゃんによって睡眠時間や起きる回数、寝つき方はそれぞれですが、たいていの場合生まれてから1年かけて昼夜のある地球リズムに慣れようとします。そしてママも3日、3週間、3か月と時を経て赤ちゃんとの生活リズムを作り上げていきます。
総合睡眠時間のめやす
■新生児期(0ヶ月) 16~20時間
1~2時間の覚醒と3~4時間の睡眠を繰り返す。昼夜の区別は無い。
■乳児期(3ヶ月) 14~15時間
3~4時間連続して睡眠をとるようになる。
■乳児期(6ヶ月) 13~14時間
2~4時間の昼寝を1・2回。昼夜の区別がはっきりしてくる。
■乳幼児期(1~3歳) 11~12時間
1.5~3.5時間の昼寝を1回。夜にまとめて寝るようになる。
■幼児期(3~6歳) 10~11時間
昼寝は減少。5歳頃には昼寝をしなくなる子が多い。
出典(厚生労働省の未就学児睡眠指針)
赤ちゃんの脳は未発達です。お世話をしてくれる大人が「お腹がすいたんだね」「お部屋が明るくて寝れないね」と声をかけて生活することで、赤ちゃんは自分の状況を学び、1日のリズムが整ってきます。そして、「お腹がすいて寝れないよ~」「ウンチが出たからおむつを替えて~」「明るすぎて寝れない~」などを泣くことで大人に伝えるようになるのです。
しかし、特に理由もないのに泣かれてしまうことがあります。いわゆる「黄昏泣き」「夕暮れ泣き」「夜泣き」ですね。悩んでいるママやパパは少なくないのでは?赤ちゃんのためにもママやパパのためにも、赤ちゃんが快適に眠れる方法を見つけたいですね。
赤ちゃんの寝つきを良くする3つの方法
1. まんまる抱っこ
首からお尻までがCの字のカーブを描いた形で抱っこしてあげることを『まんまる抱っこ』といいます。
赤ちゃんは、生まれる前お母さんのお腹の中でまんまる姿勢で過ごしていたため、『まんまる抱っこ』をしてあげるとリラックスして心地よく眠れるそうですよ。
☝ポイント
●赤ちゃんの背中が滑らかなCの字のカーブを描いて、全身が丸くなるように抱っこする
●手足をのばさない
●上から見たときに、赤ちゃんの身体がねじれていない
*
2. おひなまき
ママのお腹の中にいたときの体勢を、おくるみなどを使って再現するのが『おひなまき』です。
安心してぐっすり眠ったり、泣き止んだりするだけでなく、うつぶせ寝になりにくいため、SIDS(乳幼児突然死症候群)や睡眠中の窒息事故を防ぐことにもつながるともいわれています。
☝ポイント
●きゅっと手足をたたんだ丸い姿勢をおくるみで包みこむ
●新生児から手足をバタバタ動かすようになる生後3~4か月頃までが効果的
●吸水性、吸湿性が良く通気性、伸縮性に優れたガーゼや、赤ちゃんの敏感な肌にも安心して使えるオーガニックコットンのおくるみがおすすめ
*
『ねんねトレーニング』いわゆる『ネントレ』とは、子ども自身が自分で眠りに入る力を身につけるためのさまざまな方法。海外では、『スリープトレーニング』と呼ばれ、早い月齢から子ども部屋で一人寝をさせる習慣があります。
☝ポイント
●睡眠時間が整い始める、生後6か月前後からスタートするのが効果的
●赤ちゃんは個人差があるので、思った通りに進まなくても、まわりの子と比べたり自分を責めない
●さまざまな方法があるので、自分の子に合った方法をみつけよう
*
家族全員で睡眠習慣を見直そう
現代社会では「夜型化」と「短時間睡眠化」が進行しています。このような傾向は、当然、子どもの睡眠習慣にも影響が…。3歳未満の乳幼児の睡眠に関する調査では、日本の総睡眠時間は11.6時間で17か国中最も短いことが報告されています。さらにコロナ禍により就寝時間が1時間以上遅くなる子どもが増えているそうです。
子どもの心身の健全な発達に、良好な睡眠は欠かせません。「朝は明るく、夜は暗く」は生活リズムの基本。
子どもだけでなく大人も睡眠習慣を見直して、家族みんなが健康に過ごせますように。