動物病院院長、湘南の頼れる獣医師”のっぽ先生”による ペットについての連載コーナー。ペット好きなら知っておきたい獣医学のお話です。

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みなさん、こんにちは！
お元気ですか？

今回は、『ペットの血尿』についてお話してみたいと思います。
実は、
患者さんが動物病院に駆け込んで来られる理由の上位に
「ウチの子のオシッコが赤いんです！」がランクインするんです。

大きな病気が隠れている可能性もある血尿。
尿は健康状態を教えてくれる大切なバロメーターなので
少し専門的ですが知っておけばペットたちも飼い主さんたちも安心です。

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血尿＝赤い尿ではない？

「血尿」と聞くと”赤い尿”を想像する方もいるかと思います。
実際は尿に赤血球が混入している状態を言うので、
赤血球が多く含まれていれば赤い尿と認識できますが、
ごく少量しか混入していなければ肉眼的には普通の尿にしか見えないんです。

また、尿が赤色なのに、赤血球が尿中には見られない場合を医学的には「血色素尿（けっしきそにょう）」と呼び、
これは赤血球の破壊（溶血）があって、その色素（ヘモグロビン）が腎臓から排泄されて尿が赤く見える状態で、血尿とは区別されます。
血色素尿は重度の貧血を伴っていることも多く、緊急性の高い疾患が隠されていることがあります。

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Q．どこが悪いの？

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尿が出ないというときも動物病院へ！

結石によって尿管および尿道の詰まりが起こると、
尿が出にくくなります。
これが続くと、急性腎不全へと急激に病態が進行し、死に至ることもあります。

どうやって調べるの？

自宅で採取した尿を清潔なコップなどに入れて動物病院に持っていき、尿検査を受けるといいですね。

血尿が認められた時に獣医師が問診・確認することとしては
・尿の量や色
・排尿困難の有無
・悪臭があるか
・尿中に何か混じっていないか　などです。

血尿が確認出来たら、
基礎疾患と出血部位を特定するため
Ｘ線や超音波検査、血液検査（凝固系）で異常がないか調べていきます。

治療は？

【細菌感染による血尿】抗生物質の投与を、少なくとも症状が消失するまで行います。
【尿路結石】尿道の閉塞を取り除き、排尿経路を確保します。
軽いものなら専用療法食での治療、全身状態が悪いものなら点滴などの入院管理が必要になります。
【外傷】出血部位の特定、止血を試みます。

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尿は健康状態を教えてくれる大切なバロメーター。
普段から尿の色や臭い、量などを観察する習慣をつけましょう。
普段の尿の状態を把握していなければ、異常に気が付かないものです。

特に膀胱炎や尿路結石に罹ったことのあるワンちゃん・ネコちゃんの飼い主さんには病気の早期発見のために日常的なチェックは欠かせません。
血尿は、たとえ食欲・元気があるように見えても、油断せず早めに受診することが必要です！

それでは、また…。

Have a わん＆にゃんderful day !

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■筆者紹介
永田浩之

獣医師
のっぽ動物病院 院長
神奈川県獣医師会湘南支部長
湘南獣医師会副会長

鎌倉市生まれ
神奈川県立七里ガ浜高等学校卒業
北里大学獣医畜産学部獣医学科卒業
北里大学大学院修士課程獣医畜産学専攻修了

■動物病院情報

のっぽ動物病院
https://noppo.amebaownd.com
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＊電話　0467-44-1125 (予約制）
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