12月師走。あっという間にカレンダーも1枚・・最終月ですね。
今年は未曾有の事態に、1年が早く感じられているかもしれません。
子どもの頃は1年365日がとても長く思え、クリスマスが終わると次の年のクリスマスが待ち遠しく思えたものです。
子どもの時間と大人の時間。同じ24時間、同じ1年なのに、子どもは1年の成長がわかりやすいのに、大人はどうでしょう?
時間に追われて過ごしていると、1年の自分を感じる余裕がないかもしれませんね。
スワヒリ語で「POLE POLE」 ポレポレという言葉があり、「ゆっくり ゆっくり」という言葉だそうです。
ポレポレ……毎日の忙しさの中にポレポレが必要なのかも知れません。
コロナの感染最中の冬を迎え、街はクリスマスシーズン。
イルミネーションやお花屋さんの軒先のポインセチの赤さにもみの木のグリーンに心奪われます。
この時期、教会幼稚園では、「クリスマスの生誕劇(ページェント)」を子ども達とつくりあげていきます。
教会では「待降節」の時期です。
アドベント(Advent)ととも言われ「アドベントカレンダー」が日本で一般的に知られていますが、実は、イエス・キリストの誕生を待ち望む期間のことです。
クリスマス(降誕祭)の4つ前の日曜日から、クリスマスを準備する期間。今年は11月29日からです。
アドベントカレンダーの場合、毎日一つ、一つ、扉を開けて、何かを見つけては、小さな喜びとの出会いを重ねていく日。
大切なその日まで「待つ」気持ちは、子どもの誕生を待ちわびる気持ちと同じかもしれません。
子どもが成長していく過程で、生活のなかで、子ども自身がじっくり、たっぷり、やりたいと思っていることに時間をつくってあげれているでしょうか?
『待つ』ことの大切さ。急がせず『待つ』急がず『待つ』ことで、
子どものやってみたい力・やりたい力は、きっと子ども自身の自信と喜びになります。
私も、保育者として『待つ』を重視してきたことも、母としては『待つ』余裕ない時が、たくさん、たくさんありました。
自分が焦っている時、自分が落ち着いていない時、自分が不安に思っている時、「待つ心」を忘れてしまいがちでした。
1年最後の、このクリスマスを迎えるアドベント期間、
子ども達のうまれてきたこと。
そして「待つ」という大切を、改めてまた心に想うのです。
子ども達が心待ちする「クリスマス」は、神様の子イエスの12月24日のお誕生をお祝いする日ですが、
イエス・キリストの誕生は、華やかな部屋でも、奇麗な部屋でも、暖かいところでもない、馬小屋で産まれました。
そして、赤ちゃんイエスの誕生のお祝いに、誰でもが身分関係なく訪れてお祝いすることができました。
それは、全人類がわけ隔てなく平等に注がれる愛が示されているということを意味しているのだそうです。
世界中の人が平和で幸せに暮らせるように祈りたいです。
子育て家庭だけでなく、周りの大人が、どの子にも同じように愛情を注ぎ、お互い(親も子どもも)の成長を見守り、褒めあい、励ましあい、協力し合える世の中であることを願いたいのです。
この1年もそれぞれのご家族の中で、嬉しいこと、悲しいこと、多々あったことと思います。
色々な出来事を通じて、ひとつになる家族が、
今年も喜び溢れるクリスマスを「待つ」ことができますように。
以前からこの時期にご紹介している
イギリスの作者不詳のポエムをいつも読んで下さるみなさんへ
贈ります。
育児に追われるママ達や、
子ども達が少し手を離れてひと段落したママ達。
すべての母親に読んでほしいと日本でも広まったようです。
最後のとき(The Last Time)」 作者不詳
あなたが赤ちゃんをその手に抱いた瞬間から、
あなたも生まれ変わります
自由だった日々を恋しく思うこともあるでしょう
何も心配事のなかったあの頃 生まれ変わったあなたは、
今まで体験したことのない疲労感を知ることになるだろう
同じことの繰り返しがただただ、時間を重ねていく毎日……
ミルクを与えて、ゲップをさせて オムツを替えて、
また赤ちゃんが泣く
寝かせたり、寝足りないのかと考えたり……初めての育児に闘う日々
それは、まるで果てしなく永遠に続くのではないかと思ってしまうほど。でも忘れないで……全てのことには”終わりがある”ということを
子どもにご飯を食べさせてあげるのはこれで”おしまい”という日が来る遊びつかれた子どもが疲れてあなたの膝で眠る日があるでしょう
眠った子を抱きしめることも、いつかは最後の日が訪れる
いつものように子どもを抱っこし、降ろす 当たり前だったこの行動もある日終わりが来る
一緒にお風呂に入り子どもの頭を洗う ある時「1人でお風呂に入る」と言い出す日が来る
遊びつかれた子どもが疲れてあなたの膝で眠る日があるでしょう
眠った子を抱きしめることも、いつかは最後の日が訪れる
いつものように子どもを抱っこし、降ろす 当たり前だったこの行動もある日終わりが来る
一緒にお風呂に入り子どもの頭を洗う ある時「1人でお風呂に入る」と言い出す日が来る
力強く握っていたあなたの手を必要としない日が来る
夜中、子どもたちが一緒に寝たいとあなたの布団に潜り込んでくる
そんな風に起こされることがいつか来なくなる
子どもたちと大好きな歌を歌って踊る そんな幸せに満ちた日々も
終わりの時がきます
学校に送っていくと「行ってきます」とキスをしてくれる
次の日、学校に送っていくことはなくなり玄関先でキスをしてくれる
寝る前の絵本の読み聞かせも、汚れた顔を拭いてあげるのも、
いつか最後のときがくる
子どもたちが両手を広げあなたの腕に飛び込んでくることも、
必ず最後のときがくる その「最後のとき」はいつ来るのか誰にも分からない
きてから初めて「最後のとき」が訪れたことに気がつくのです。
だからもし、今あなたが子どもたちとの時間を過ごしているのなら
この時間はそんなに多くは残されていないことを覚えておいてほしい
そしてその最後のときを迎え、
このかけがえのない時間があなたの中から去った時
これらの日々が心から愛おしく戻ってほしいと思うだろう
(参考:ニュース・エンターテイメント)
この詩のように子どもとの時間はあっという間。
子どもさんと20歳(18歳)の成人式まで一緒に居られる時間は約7000日しかないのです。
世の親は色々な想いで、色々な記念日をその時その日が来ることを待っています。願いながら…..祈りながら……
みなさんは目の前にいるお子さんと、これからどんな時間を過ごされたいでしょうか?
みなさんのご家族が、今共にいるという記念日をその日、その日に迎えられることをどうぞ大切にされて、『待つ』喜びが増えていきますように。
2020のクリスマスを心静かに心穏やかに待つことができますように。
ご家族の健康と平和をお祈りいたします。
良いクリスマスと良いお年をお迎えください。
ーーー筆写紹介ーーー
宗藤純子(むねとうじゅんこ)
藤沢市在住30年。都内私立幼稚園教諭・主任9年を経て保育士・認定子育てアドバイザーとして乳幼児期から思春期までのこども・家庭教育・支援に約25年以上従事。親子ふれあい遊びや絵本通じて肌と心へのタッチ、子どもはひとりの人であることを伝え続ける。Child woman family Supporter
・地域での子育ち親育ち支援サークルと母親のエンパワーによる親子活動・3歳児保育活動等長年主宰し、切れめないつながりと支援を継続。2010年「神奈川県かながわ子育て支援大賞・奨励賞」授与。
・鎌倉市の産科診療所開設当初より、外部講師として「こんにちは赤ちゃん」事業に携わり、産前産後から思春期。女性・更年期講座等約11年。
・「子育ては個(性)育て。己育て」を軸に行政・PTA家庭教育・子育て支援者向け講演、2009年より教育現場・思春期講座等で、年齢に応じた「いのちのおはなし」や保護者向け勉強会など講演講座も多岐にわたり多数。
・保育者のための雑誌「POT」あそびパーク012寄稿担当や保育・教育を学ぶ短大大学で客員講師として講演。2019年度より現在、非常勤講師として帝京短期大学『乳児保育』担当。
・株式会社OfficeLadybird代表取締役
Web サイト: http://junkomuneto.com
メール:momopiyo.love@gmail.com
◆子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳
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