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【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第33話 「はじめの100か月の育ちビジョン」とは?

2025.02.27 #はぐくむ・つながる・こどもとおとな #子育て はじめの100か月の育ちビジョン 注目

湘南ママたちから絶大な人気と信頼を誇る、産前産後子育て・家庭教育アドバイザーの宗藤純子先生の子育てコラムです。今回は、すべての大人に知ってほしい「はじめの100か月の育ちビジョン」についてです。

卒園・卒業の季節。子どもさんにとっても、ご家族にとっても大切な節目ですが、春はまた、 新たなはじまりですね。子どもの成長と共に、保護者も、家族も多くの育ちや学びがある経験や喜怒哀楽の体験をされていると思います。コロナ禍、それ以降の乳幼児期の子育ては働き方や子育てを取り巻く環境も多々変化を感じられているご家庭もあるかもしれません。 こども家庭庁は令和5年12月に子どもたちの成長を社会全体で支えるために、「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン」として「はじめの100か月の育ちビジョン」を策定しました。まだまだご存じではない方もいるので、子育て世代だけでなく、すべての大人の方々に知っていただきたくご紹介します。

出典:こども家庭庁

「はじめの100か月の育ちビジョン」は

こどもの誕生前から幼児期まで(母親の妊娠期~こどもの小学校1年生まで)の約100か月は、 長い人生における生涯のウェルビーイング(幸せ)の基盤を築く大切な時期であることから、
こども家庭庁ではこの時期を「はじめの100か月」と呼んでいます。
はじめの100か月の育ちビジョン パンフレット 出典:こども家庭庁

「はじめの100か月の育ちビジョン」が必要とされる理由は

「はじめの100か月」は、特に大切な時期です。しかし、すべてのこどもが等しく、 健やかに育つことができるのかには課題があり、うまれるとき、園などに入るとき、小学校に入るとき、また家庭、園、こどもについての関係機関、地域などの間に「切れ目」が多いことがあるため、社会全体で幼児期までのこどもの育ちを支える共通した考え方を広め、「はじめの100か月の育ちビジョン」に関連する取り組みを力強く進めていく、道しるべが必要なのです。

「ウェルビーイング」とは?

「はじめの100か月の育ちビジョン」では「幸せな状態」を身体、心、それを取り巻く環境や社会の状況、すべての面で良い状態にあることとして捉えており、これを専門用語で「ウェルビーイング」と呼んでいます。

「幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン」は次の5つの柱で構成されています。

幼児期までのこどもの育ちの5つのビジョン

1.こどもの権利と尊厳を守る
すべてのこどもは 、生まれながらに権利を持っています。こども一人ひとりの思いや願いを大切にしていきます。また、乳幼児であっても、声にならない 声を含めた、様々な思いや願いを持っています。周りのおとながそれを汲み取り、こどもにとって何が一番良いのかを考え、こどもの主体性を尊重することを意識したいことです

出典:こども家庭庁

2.「安心と挑戦の循環」を通してこどものウェルビーイングを高める
こどもは、おとなとの「アタッチメント(愛着)」〈安心〉を土台として、「遊びと体験」〈挑戦〉を繰り返しながら成長していきます。こどもが不安なときなどに、保護者や保育者などの身近なおとなに寄り添ってもらう経験を繰り返す中で、「アタッチメント(愛着)」が形成されていきます。この「アタッチメント」を土台に、様々な人や環境と関わる中で、こどもは豊かな「遊びと体験」を通して、自分の世界を広げていきます。この「安心と挑戦の循環」が、乳幼児の成長においてとても大切です。

アタッチメントについて
【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第30話 アタッチメント(愛着)ってなに? | aicco【あいっこ】湘南・藤沢ローカルコミュニティサイト

出典:こども家庭庁

3.「こどもの誕生前」から切れ目なく育ちを支える
こどもの誕生や入園・入学の前後など、大きく環境が変わるときには、育ちの「切れ目」が生まれやすいため、特に注意してこどもを見守ることが必要です。また、家庭や園、関係機関、地域といった関係者がネットワークをつくり、こどもを支えていくことも大切です。

出典:こども家庭庁

4.保護者・養育者のウェルビーイングと成長の支援・応援をする
こどもに最も近い存在の保護者・養育者がこどもとともに育つことができるように、様々な人や機会で支えていきます。これはとても大事なことだと思います。乳幼児の子育ては孤立し、疲弊しやすいです。大人も誰かに頼れる人のつながりや気軽に立ち寄れる場につながれますように。

5.こどもの育ちを支える環境や社会の厚みを増す
こどもや子育てに直接関わりがある人も、ない人も、全ての人がこどもの育ちにとって大切な役割を担っています。全ての人がこどもの育ちを支え、応援することができます。
地域における専門職の連携や、開かれた園づくり、コーディネーターの活動などを通して、地域全体でこどもの育ちを支える「こどもまんなか社会」を目指していくことが重要です。

引用:参考:幼児期までのこどもの育ちに係る基本的なビジョン(はじめの100か月の育ちビジョン)【やさしい版】

子どもは一人ひとりが大切な存在です。日本が子どもの権利条約を批准して30年。
【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第32話 「子どもの権利」を知っていますか? | aicco【あいっこ】湘南・藤沢ローカルコミュニティサイト

今、目の前にいる子どもたちに、優しいまなざしを向け、幼き子どもの声にも耳を傾けてほしいと思います。 子ども一人ひとりの個性を認め、その違いを尊重することで、子どもたちは自分自身と他者の 大切さを理解していくことができます。
そして、子どもたちが成長する過程で、周囲の大人が 丁寧に向き合うためにも、子どもから学び、子どもと共に暮らし過ごすなかで、子どもと関わる大人自身が、乳幼児期の子ども達との、わくわくしていけることを見つけていけることを願います。

―――筆者紹介 ―――宗藤純子(むねとうじゅんこ)


藤沢市在住約30年。幼稚園教諭・保育士・子育て・家庭教育アドバイザー
帝京短期大学こども教育学科非常勤講師
【詳細】
・乳幼児期から思春期までのこども・家庭教育・支援に約30年以上従事。産前産後からのあたたかなまなざしとふれあいと絵本を通じて「肌と心へのタッチ」の大切さ。子どもは「ひとりの人」であることを伝え続ける
・「子育ては個(性)育て。己育ち」人間教育を軸に行政・企業/NPO・PTA家庭教育主催講演講座、教育現場・子育て支援での保護者向け勉強会など講演講座も多岐にわたり多数。2009年より幼小中高生への心が生きる「いのち・こころ・からだ」の話を継続
・地域での支援サークル・親子活動・3歳児保育活動等長年主宰し、斜めの関係のつながりと支援を継続。2010年「神奈川県かながわ子育て支援大賞・奨励賞」受賞
・元鎌倉市産科診療所「ティアラかまくら」開院から閉院12年間、外部講師として「こんにちは赤ちゃん」事業、妊娠前講座・思春期講座・大人女性・更年期講座等携わる
・保育者雑誌寄稿等担当/2023年「乳児保育Ⅰ・Ⅱ」豊かな乳児保育をめざして(アイ・ケイ・コーポレーション)分担執筆刊行
・現在湘南WEBサイトaicco【あいっこ】寄稿/「湘南える」新聞にて子育てアドバイス
・株式会社Office Ladybird代表取締役

宗藤純子HP https://junkomuneto.com
MAIL j.officeladybird@gmail.com
子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳 https://ameblo.jp/piyopiyostaff/

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