有隣堂藤沢店スタッフの皆さんによる、特集企画です。店内に豊富に並ぶ文庫、ビジネス、絵本など様々なジャンルから、同店ならではのイチオシの書籍をご紹介いただきます
愛よりも深い光に出会ったことはありますか 「光のとこにいてね」一穂ミチ/著 文藝春秋
「愛するひと」と聞いて、あなたはどんな人が思い浮かびますか。
家族、友人、恋人、推し──。
今の時代、愛には様々な形がありますよね。
今回ご紹介する本は、強い想いで繋がるふたりの女性の物語です。
「光のとこにいてね」
(一穂ミチ/著 文藝春秋)
物語は、七歳の結珠(ゆず)が母に連れられていった団地で、同い年の少女・果遠(かのん)に出会う場面から始まります。
自分と何もかも違う相手に惹かれあうふたり。
少女時代、学生時代、そして大人になる間に、結珠と果遠の人生は何度も交差し、そして逃れられない運命からたびたび引き離されることに。
生まれ育った環境から、いつまでも一緒にいることは叶わないと思いながらも、結珠も果遠も、お互いを想いあい、求めていきます。
ふたりの感情ははたして友情なのでしょうか。それとも恋なのでしょうか。
大人になったふたりがラストに下した決断を、ぜひ見届けてあげてください。
読後、きっとあなたも大切な誰かに逢いにいきたくなりますよ。