風は柿色、秋の定番フルーツがお店にもいっぱい！
湘南の「柿」あれこれを再発見
柿のレシピも紹介

秋本番です。直売所では秋冬野菜が毎日のように売られています。野菜と並んで、秋のフルーツも元気です。秋のフルーツといって、思い浮かべるのは何でしょうか？　10月に藤沢・茅ヶ崎とその周辺で収穫しているフルーツもいろいろありますが、今回は、柿を紹介しましょう。
案内人は、JAさがみの農アンバサダーLioさんです。

秋の直売所は、柿がいっぱい！　柿好きのみなさまにはたまらない季節です。
ところが、「柿って、食べ方が決まっちゃっているしぃ」「子どものころ、渋柿食べてそれ以来…」なんて、敬遠する声もちらほら。
そんなみなさまも、この記事を読んで、今年の秋は地元の柿を満喫してください。

柿の季節は９月から12月上旬。一番早くお目見えするのは、早生の「早秋（そうしゅう）」という種類です。10月初めごろから末ごろまで「太秋（たいしゅう）」という人気品種が並びます。七五三の子どもたちで神社がにぎわうころ、ロングセラーの「富有（ふゆう）」がシーズンのトリを務めます。

最近人気の「太秋」は、藤沢・茅ヶ崎市内でも栽培しています。
実が大きく、上品な甘さと、シャキシャキ感が楽しめます。

「太秋」は、外見上の特徴があります。それは、実の下側に現れる、細かい模様です。「条紋（じょうもん）」と呼ばれ、品種による特徴です。
この条紋、傷んでいるわけではありませんので、安心して買ってください。
それどころか、条紋は甘さが乗ってきた証拠ともいわれます。条紋があると、ないものよりも糖度が高いという研究もあります。（農研機構が平成８年度に行った研究）

１つの果実の中にも、甘い部分があります。柿の場合はヘタと反対側の方。「下」「お尻」などといいますが、専門的には「果頂部」というそうです。この「果頂部」に甘みが溜まります。
柿だけでなくトマトやイチゴなど「ヘタ」がある果実は、ヘタと反対のお尻（果頂部）が比較的甘いといわれます。

柿の甘さは、品種にもよります。
柿の品種は甘さによっても分類されています。
①完全甘柿　（太秋、富有など）
②不完全甘柿　（禅寺丸など）
③完全渋柿　（西条、愛宕など）
④不完全渋柿　（平核無〈ひらたねなし〉など）
…の４種類です。

不完全「甘」柿は、渋抜きしてから出荷するのが普通です。ちなみに「禅寺丸」は神奈川県生まれで「日本最古の甘柿」といわれています。

不完全「渋」柿は渋抜きをすれば甘く食べられます。実際には、渋味成分を抜き去るのではなく、渋味がお口の中で溶けないようになります。

渋柿を甘く食べるには、干し柿にする方法もあります。農家さんによっては、「干し柿用に」と、渋柿を売っていることもあります。
直売所で渋柿を見つけたら、チャレンジしてみてはいかがでしょう？

柿は料理にも活躍します。
明治以降に砂糖が普及するまで、柿は数少ない国産の甘味原料だったそうです。
直売所でつい買いすぎたら、料理にしてみてください。

茅ヶ崎市内の柿農家さんから教わった料理を紹介しましょう。

こちらの写真は、太秋の天ぷら。
加熱すると甘さがギュッと凝縮されて、生とは違った味わいです。

「揚げ物は面倒～」という日には、炒めても柿をおいしく召し上がれます。
空心菜、しめじ、豚肉と一緒に炒めた料理がこの写真です。柿の甘みが出ますので、味見をしながら調味料を入れてください。

aiccoのインスタグラムに柿のカプレーゼのレシピを紹介いたしましたので、こちらもご覧ください。
https://www.instagram.com/p/CkyO-t6gRhF/

過去の「おいしいたのしい　湘南ローカル農産物語」はこちら

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https://ja-sagami.or.jp

ＪＡさがみは神奈川県のほぼ中央、湘南の自然と都市が調和した7市1町（藤沢市、茅ヶ崎市、寒川町、綾瀬市、大和市、鎌倉市、座間市、海老名市）をエリアとし、農業生産物を柱に地域のに貢献する様々な取り組みを行っています。執筆者のＬｉｏさんは、ＪＡさがみの農アンバサダーとして、HPや各メディアで発信を行っています。