#はぐくむ・つながる・こどもとおとな #子育て #子育てあいっこ
【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第18話 木のおもちゃの温かさをクリスマスの贈り物に!
湘南ママたちから絶大な人気と信頼を誇る、認定子育てアドバイザーの宗藤純子先生の子育てコラムです。
今回は、クリスマスプレゼントにぴったりな木のおもちゃをご紹介します。
*
12月師走。朝晩の冷え込みにより、紅葉が美しい季節になりました。そして、気が付けばクリスマスシーズンですね。
今年はどんな贈り物にしようかと考えているご家庭も多いかと思います。そんな方におすすめしたいのが木のおもちゃです。
子ども達が夢中になって遊ぶ環境には、発育に応じて創造性を育む遊び道具(おもちゃ)の存在が必要不可欠です。木のおもちゃは、手になじみやすくぬくもりを感じられるため、「孫の代まで遊べる」とも言われています。
今回は、クリスマスプレゼント用に木のおもちゃを製作していたおじい様が、乳児サークルのために製作してくれた大型の木のおもちゃや、私が実際に子どもたちに贈ったおもちゃなどをご紹介します。
紹介しているおもちゃの中には輸入玩具もいくつかあります。輸入玩具は高いイメージがありますが、発達に応じて長く遊べる良質なおもちゃも多いのでおすすめです。
はじめてのおもちゃ
五感の中で比較的早く完成するのは聴覚と皮膚感覚です。聴覚や皮膚感覚はお母さんのお腹の中にいる間にほぼ完成されます。出産前の超音波検査で、お腹の赤ちゃんが指しゃぶりをする姿を目にすることがありますが、これは皮膚感覚が発達しているからです。
生後2カ月ぐらいには、赤ちゃんは自分の手をじっと見つめるハンドリガード(Hand-regard)をやり始めたり、手を口に入れて遊んだりします。これは赤ちゃんが成長する過程で行う特有のしぐさです。赤ちゃんは、本能的に、手に触れたものを握り、それを口に入れます。大人が指を差し出すと、本人の意思に関わらず把握反射と呼ばれる原始反射によってギュッと強く握り返してくれます。赤ちゃんは、毎日の生活の中で、「見て、触れて、口に持っていく」この一連の動作によって五感をフル活用しさまざまなことを学習するのです。
また、赤ちゃんの手足の指先を刺激すると、神経機能の発達を促す効果があるそうです。そういう意味でもおもちゃで遊ぶことは重要ですね。
↑(中央:音を楽しむ丸スズ 右:にぎるティキ)
こちらのおもちゃは、我が家で使用していたものです。4か月頃の赤ちゃんは、両手を絡ませて遊ぶようになります。ガラガラなどを持たせてあげると握ったり、見つめたり、舐めたり、五感をフル稼働して確かめます。口に入れることも多いので、滑らかで安全なものを選びたいですね。
個人差はありますが、生後間もない視力は0.02前後と言われています。しかし、2~3か月するとだいぶ追視することができ色が鮮やかではっきりしたものであれば見分けられるようにもなります。
また、5か月ごろには手と目が協応できるようになるため、ベビージムなど揺れるおもちゃにも興味を示し、自ら手を伸ばすようになります。
↑(見る:メリーゴーランド)
はいはい~おすわり~よちよち時期
乳児後期から1歳半ごろは、手指の発達が目覚ましく、手指を使った探索活動が盛んになります。手に持ったものを持ち替えたり、手首を回転させ始めたり、ひねる遊びも可能になります。
また、ハイハイし始めた赤ちゃんには、進行方向におもちゃを置いて、赤ちゃん自身が意欲的にハイハイできるような環境を作ってあげるといいですね。
一方で、よちよち歩きをし始めると、赤ちゃんの行動範囲はさらに広がります。おもちゃを引っ張りながら歩くこともできるようになります。この頃には、やわらかな音が出たり、動作に変化があるおもちゃがおすすめです。赤ちゃんの興味や好奇心が高まります。
↑(手でつかんで落とす)
↑(WALTER社むかでとLORENZ社カエルの引っ張るおもちゃ)
1歳後半~2歳
1歳半を過ぎると、ますます好奇心や意欲が強まります。手や指の動きも発達し、手首のコントロールがスムーズになる頃ですから、ハンマーをたたく玩具など道具を使ったおもちゃや遊びがおすすめです。
↑(型はめおもちゃ)
型はめおとしは、同じ形の穴に落とすことで、子ども自身が形を感覚で理解していきます。
2歳ごろになると、自我が芽生え自己主張の時期に入ります。何事においても「じぶんで!じぶんで!」と自分でやろうとしたり、おとなの真似をする姿が見られます。手や指をつかう遊びも、手や目の協応を育むおもちゃに興味を持つようになります。
↑(紐通しのおもちゃ)
↑(ワイヤーメイズ)
↑(つまんではめるノブ付きパズル類)
動きを追視できる木のおもちゃ
クーゲルバーンは、ドイツ語で「玉の道」という意味で、ボールやほかのパーツを傾斜のついたレールに置き、滑り台のように転がり落ちていくのを楽しむおもちゃです。
手と指の発達が未熟な小さな子でも、大人が代わりに転がしてあげ、その動きを目で追視するだけでも刺激になります。
↑(BECK社 白フォン付玉の塔50個の玉つき)
↑(BECK社 カタカタ人形)
こちらは、故黒川節さん(鵠沼)が作ってくれた大型クーグルバーンです。
黒川さんは、生前、子育ての会ベビーぴよぴよ012に、自ら創作した大型おもちゃを持ってきてくださり、多くの親子に木のおもちゃのぬくもりを伝えてくださいました。
先日も多くの子ども達が、故黒川さんの大型おもちゃに触れて興味津々に遊んでいました。
ごっこあそび(3歳児以降)
こちらはわが子に購入にした木のおままごと類です。25年経っていますが、今でも現役!3歳児保育グループの子ども達に遊んでもらっています。
↑(ドイツのセレクタ社)
↑(HABA社の木の食材)
↑(日本製品ニチガン 木のおままごとセット)
こちらは、ドイツ三世代100年にわたっておもちゃを作り続ける会社、WALTER社のおもちゃ。昔ながらの手作り技法が残っているそうです。
レアもの電話機のおもちゃも素敵ですね。
ドイツで1789年に創業された老舗木のおもちゃメーカーErzi社。鮮やかな色と本物そっくりな食材には、子どもだけでなく大人のファンも多いです。
構成あそび(3歳児以降)積み木
積み木としておすすめしたいのは、「カプラ」です。「カプラ」は、子どもも大人も夢中になれる魔法の板です。
「カプラ」を使うと、さまざまな形の建物や動物、とんでもない空想上の生き物まで魔法を使ったようにできてしまいます。ピース枚数に応じて、家庭用から幼稚園や学校などの教育機関まで楽しめます。
2003年3月横浜こども科学館で幼かった子どもたちが体験した様子
考案者トム・ブリューゲンが幼少からの「お城に住む」という夢をかなえるために、建築模型材料として15年の歳月をかけて試行錯誤し、たどりついた「究極のワンサイズ」それがKAPLAブロック。完成した「木片」で子どもたちが遊ぶ姿を見て、トムは母国オランダ語で「KAPLA」(小人の板という意味)という名前を付け、玩具として発表しました。造形素材としての表現力のすばらしさを伝える「アートブック」や造形ワークショップを通して、10か月の子どもから建築家まで幅広い年齢で遊ばれるようになりました。
【引用:カプラジャパン公式ホームページ/IPS presents 魔法の板「KAPLA」】
※
私の家のハンドメイドクリスマスツリー
こちらは、私が一目ぼれした「鎌倉木貨(kamakuramocca)」(プロフィール | 鎌倉木貨(kamakuramocca)さんのハンドメイドツリーです。
湘南、北鎌倉の小さなアトリエで、ハンドメイドで作られています。また、木材という特性上同じものは一つもなく、異なる表情を持つ「世界にたった一つだけのアイテム」です。「only one“たったひとつ”」を大事にしている丸山さんの想いが込められたツリーに、松ぼっくりを置いて癒されています。
1年間の感謝を感じながら迎えるクリスマス。鎌倉木貨さんのツリーを来年のクリスマスにご準備するのはいかがでしょう?
※2021年度分は完売しました。
【2022年11月中お届け分】木製クリスマスツリー | 鎌倉木貨(kamakuramocca)オンラインストア
【ご家族にとって、すべての子どもたちにとって平和な日々とクリスマスを迎えられますように。今年も、「はぐくむ・つながる・こどもとおとな」そして「Junko Muneto 私の本棚から」をお読みくださった皆さまありがとうございました。良いお年をお迎えください。 宗藤純子】
※
ーーー筆者紹介ーーー 宗藤純子(むねとうじゅんこ)
藤沢市在住30年。都内私立幼稚園教諭・主任9年を経て保育士・
・
・鎌倉市産科診療所「ティアラかまくら」
・「子育ては個(性)育て。己育て」人間教育を軸に行政・
幼小中学生、年齢に応じた「いのち・こころ・からだ」
・保育者向け雑誌「POT」
・株式会社OfficeLadybird代表取締役
◆Web サイト: http://junkomuneto.com
◆子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳
*****