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【はぐくむ・つながる・こどもとおとな】第31話 夏休み!親子で感じてみませんか? ~養老先生の蟲展から~
2024.07.29 #はぐくむ・つながる・こどもとおとな #子育て
湘南ママたちから絶大な人気と信頼を誇る、認定子育てアドバイザーの宗藤純子先生の子育てコラムです。今回は、医学者で、「バカの壁」など社会や心の問題に関する著作、講演で知られる養老孟司先生の、虫を通して「人が生きるために大切なこと」に触れる催しをご紹介します。
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夏休みがはじまりましたが、猛暑が続いております。
昨今「地球温暖化」や「気候変動」という言葉を耳にすることだけでなく、実際に気候変動によって、猛暑日の増加、熱中症増加、感染症拡大、そして
洪水や暴風雨、線状降水帯の発生も頻繁に起きていることを実感することも多くなっています。こうした自然環境の変化は人だけではなく、この地球に
生きるすべてに影響をもたらし、すべての生命を支えている生物多様性がこれまでにない速さで失われ危機に瀕していると言われています。
「生物多様性」とは
地球上の多種多様な生命のつながりを表す言葉であり、生きものたちの豊かな個性とつながりのこと。地球上の生きものは約38億年前、1つの共通祖先細胞から環境に適応しながら長い歴史の中で、さまざまな環境に適応して進化し、3,000万種ともいわれる多様な生きものが生まれました。ヒトも哺乳類の動物も、昆虫も、植物や菌も、バクテリア等も「生物」です。
これらの生命は一つひとつに個性があり、全て直接に、間接的に支えあって生きています。他の生物とかかわることで生き、一種のみで生きていくことができる生物は、存在しないと言われています。(参考:環境省生物多様性とは)
虫もその影響を受けています。親子で蟲の視点からの世界と自然との関係性に関心をもつ機会にもなる養老先生が関わられる企画が、鎌倉市の「鎌倉文華館鶴岡ミュージアム」で夏休み期間、開催されています。
「蟲の観方から世界の見方を知る養老先生の蟲展。蟲???養老先生とみんなの虫ラボ」
鎌倉文華館 鶴岡ミュージアム公式ホームページ (tsurugaokamuseum.jp)
養老孟司先生は次のようにお話しされています。
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“虫展”です。 虫は身近に見られ、子どもにとってはとても親しい生きものです。 しかもじつにさまざまな種類があって、生物の多様性を実感できる良い実例です。 私の子ども時代には昆虫はいたるところにいたのですが、1990 年から2020 年までの間に全世界でその七割から九割が減少したことが知られています。 こうした状況を含め、昆虫の世界の在り方を単なる情報ではなく、実感として体で感じてもらうため、自分自身の活動を集約して皆様に周知していただく展示を考えました。 昆虫だけが自然ではありませんが、生態系の大きな要素として、植物や菌類、他の動物との関係も深く、昆虫なしには地球上の生命の維持は考えられません。 自然の実際の姿と私自身の実感をさまざまな形でご紹介します。(養老孟司)
虫展では、素晴らしいアーティスト・作家のみなさんの展示も注目です!
◆桃山鈴子氏の絵本 「へんしん」桃山 鈴子 (著), 井上 大成 監修 出版社 福音館書店
卵から生まれたイモムシは、何度も皮をぬぎながら成長します。充分に大きくなると、気に入った場所で糸をはき、からだをくくりつけて動かなくなります。さなぎになるのです。そして時間が経つと、さなぎの色がだんだんと変化して、さあ、いよいよ……。昆虫画家の著者が、身近なチョウの「へんしん」をつぶさに観察し、成長段階に応じて変化するすがたを丁寧に描かれている絵本。(出版社より)
◆横山寛多氏の絵本 「なんだこれは」作:横山 寛多 出版社:偕成社
夏休みにおすすめ!養老先生も推薦する虫取り絵本【Junko Muneto 私の本棚から】⑬ | aicco【あいっこ】湘南・藤沢ローカルコミュニティサイト
◆舘野鴻氏の絵本 「うんこ虫を追え」作:作・絵: 舘野 鴻 出版社: 福音館書店
美しい姿をしたオオセンチコガネという虫がいます。この虫の大好物は、うんこ。成虫は動物のうんこを食べ、うんこの塊を地中に作って幼虫を育てることが知られています。しかし、土の中での幼虫の生態は謎につつまれてきました。絵本作家の舘野鴻さんが、知恵と根性と体力で、うんこ虫のくらしの解明に挑みます。失敗を繰りかえし、取材にかかった月日は4年。現代のファーブル昆虫記のような、オオセンチコガネの一大観察記です。(出版社より)
講師としてもみなさんが、いろいろな表現をとおして、虫の世界を探求するワークショップも開催されています。
\描いて、つくって、話してーーワークショップ参加者募集!/|蟲???展製作委員会 (note.com)
◆会期中は、「養老先生の机」で先生が標本をつくっているところにも遭遇できるかも!
(私も遭遇させていただきました!)
養老先生がこの展示で伝えていかれたいことが、展示や映像で語られることばから受け取っていける蟲展次世代の子ども達のためだけではない、たいせつな感覚を忘れてしまった大人たちも、この感じる空間で是非、親子で五感感覚研ぎ澄まされる蟲の世界体感を!
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「蟲???「養老先生とみんなの虫ラボ」
■会期:2024年7月8日(月)~9月1日(日)
■開館時間:午前10時~午後4時30分(入館は閉館30分前まで)
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https://note.com/mushi_hatena
―――筆者紹介 ―――宗藤純子(むねとうじゅんこ)
藤沢市在住約30年。幼稚園教諭・保育士・子育て・家庭教育アドバイザー
帝京短期大学こども教育学科非常勤講師
【詳細】
・乳幼児期から思春期までのこども・家庭教育・支援に約30年以上従事。産前産後からのあたたかなまなざしとふれあいと絵本を通じて「肌と心へのタッチ」の大切さ。子どもは「ひとりの人」であることを伝え続ける
・「子育ては個(性)育て。己育ち」人間教育を軸に行政・企業/NPO・PTA家庭教育主催講演講座、教育現場・子育て支援での保護者向け勉強会など講演講座も多岐にわたり多数。2009年より幼小中高生への心が生きる「いのち・こころ・からだ」の話を継続
・地域での支援サークル・親子活動・3歳児保育活動等長年主宰し、斜めの関係のつながりと支援を継続。2010年「神奈川県かながわ子育て支援大賞・奨励賞」受賞
・元鎌倉市産科診療所「ティアラかまくら」開院から閉院12年間、外部講師として「こんにちは赤ちゃん」事業、妊娠前講座・思春期講座・大人女性・更年期講座等携わる
・保育者雑誌寄稿等担当/2023年「乳児保育Ⅰ・Ⅱ」豊かな乳児保育をめざして(アイ・ケイ・コーポレーション)分担執筆刊行
・現在湘南WEBサイトaicco【あいっこ】寄稿/「湘南える」新聞にて子育てアドバイス
・株式会社Office Ladybird代表取締役
宗藤純子HP https://junkomuneto.com
MAIL j.officeladybird@gmail.com
子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳 https://ameblo.jp/piyopiyostaff/