立冬を迎え、朝晩も冷え込み、
山の木々の紅葉の美しい季節になりました。
食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋。
カラダもココロも元気に健康に育っていくことを願いながら成長する過程に
お子さんの社会生活の教育環境選択の時期でもありました。
藤沢市内幼稚園協会http://www.fujisawa-syk.com/に所属している園は、10月15日願書配布。
11月1日願書受付日。
昨年度より保育料が無償化になったこともあり、
園の選択肢の幅が拡がりました。
お子さん一人ひとりとっての園選びに、悩んだ上でせっかく希望されても、
園によっては、人数も限られていることで、希望の園に入園できないことも実際起きているとのこと。
幼稚園現場にいたものとしては、希望が叶わなかったことを、
幼い時からご家庭が経験されることは、とても心苦しく、心痛お察します。
長年、ご家庭に私がお伝えしていることは、
必ずご縁ある園が、その子とご家庭に備わる道があるということです。
幼稚園だけでなく、子どもが幼児期に過ごせる環境は様々な形態の場が増えています。
幼稚園類似した園や、野外での自然保育や親や保育者が活動する自主保育等、
その選択肢も増えています。
今から20年前は3年保育と2年保育選択さえもある時代。
それ以前はほとんどの園が2年保育主流時代でした。
都内の公立幼稚園は1年保育もありました。自己主張全開の3歳児さんは、家庭で過ごす子ども達が実は多かったのです。
時代とともに、家庭の働き方に応じた幼児教育の場において、
子ども達の心を大事に、子ども主体という軸や、ていねいに保育をすることを、保育現場は目指していく時代なのです。
保育園も4月1次入所が始まってますね。
https://www.city.fujisawa.kanagawa.jp/hoiku/kenko/kosodate/hoikuen/hoikuen2017-4.html
子どもは3歳まで親孝行をしてくれるという言葉がありますが、健やかに成長していく大きなポイントは、幼児期の成長の土台は家庭での基本的な親との信頼感です。
はじめての社会生活になる来春の子ども達の環境が、
こどもファーストで、ご家族にとっても大切で大事な時期を過ごせるように、周りが応援していける優しい地域でありますように。
幼稚園と保育園と認定こども園
3歳以上の幼児を対象として,幼児を保育する場は代表的に3つあります。幼稚園と保育園と認定こども園です。保育者は「保育士」さんと「幼稚園教諭」の方がいます。
違いはなんですか?と聞かれますが、以下のような管轄と法律の違いがあります。
◆保育園」は厚生労働省、「幼稚園」は文部科学省の管轄
保育園は、児童福祉法にに基づいた厚生労働省管轄の児童福祉施設です。
幼稚園は、学校教育法に基づいた文部科学省管轄の教育施設です。
◆教員に必要な資格は
保育園は、国家資格を有する「保育士」です。
幼稚園は、幼稚園教諭免許状を取得した「幼稚園教諭」です。
◆「認定こども園」は内閣府の管轄ですが、厚生労働省・文部科学省とも連携を図っています。
保育園と幼稚園、2つの機能をあわせ持ち、特徴は2つあります。
①3~5歳の子どもは、保護者の働いている状況に関係なく、教育・保育を一緒に受けられること。
②地域の子育て支援の場であり、園に通っていない家族の支援も行うことです。
内閣府参考ページ
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/sukusuku.html
「人間として生きていく力を育む」ということ
2018年から、保育園の「保育所保育指針」と幼稚園の「幼稚園教育要領」が改定されて新しくなり、幼児教育機関として同じ内容の教育をすると、改めて書かれました。
3歳以上の教育については、ねらいも内容も同じで、こども園も「幼保連携型認定こども園教育・保育要領」の改定により、小学校の「新学習指導要領」を意識した「幼児教育」の場として位置づけられたのです。
したがって、保育園・幼稚園・認定こども園は、どの施設に通っても、
3歳以上の子どもの育ちに必要な資質や能力の基礎を育むための教育の機会が得られるようになっています。
ただし、幼児教育とは教科学習を前倒しで行うものではないのです。
大事なのは「人間として生きていく力を育む」ということ。キーワードは「非認知的能力」です。
幼稚園を前に何かをさせなければ。と思うことなかれ。
早期教育などいろいろと「させる」ことを考えがちですが、
子ども達に今大事なのは『非認知能力』。
幼児期の教育分野でも注目されていることで、
『感情(情動ともいう)』や『意志の力』です。
個人的な「性格」的なスキルのことで、
多種多様な社会の中で生きていくために必要な数値化できない能力のことです。
子ども自身がやってみようとしたこと、望んだこと、好きな物事には熱中してやろうとします。
「遊び」をとことん夢中になって遊びこむ姿は、こどもがこども自身を輝かせているとき!
やろうと思ったことは、少し難しくてもあきらめずに挑戦していく力があります。
- 目標を達成するための「粘り強さ」
- 目標への情熱「意欲・やる気!」
- 他者と協力する「協調性」
- 「相手への尊重・敬意」「思いやり」感謝する力
- 情動を抑制するための「自律性(自分の感情をコントロールする力)」自制心
たとえ、失敗しても大人がプロセスを認めて、次へのフォローをしてあげることによって
子ども達の力は、どんどん増していくことと思います。
素敵な力をたくさんもっている個性ある子どもたち。
社会生活の「はじめの1歩」は保護者の方にとっても、ドキドキだと思います。
こどもを送り出す社会の「はじめの1歩」は、『入園したから園にお任せ!』ではなく、
家庭のありかたも大事な環境です。
3年保育さんは特に、幼稚園生活に慣れるまで4月から夏まで、お子さんも頑張っていきます。
社会で緊張して頑張ってきた分、家庭で泣いたり、自己主張も強くなることもあります。
どうぞ、抱きしめて、気持ちを受け止めてあげてください。
余裕を持って、焦らずゆっくり慣れていかれますように。
4月まで、まだ数ヶ月ありますが、
幼稚園が始まると、「はやくしなさい!」このワード増えますので、お気をつけください。
そして、ネガティブな声掛けより、ポジティブな声掛けを
「・・・ができないの?」より「ここまでできたの!すごいね。もうすこしで、できそうだね」
「・・・してはダメじゃない!」より「こうするとよかったね!」など
言葉のかけかたはその時の状況によって異なりますが、脅しと禁止の言葉が増えていくよりも
それまでのことを認め、これからを応援していける言葉を工夫していけるとよいですね。
YOUを前にするメッセージ(「あなたは~だ!」)よりも、Iを前にするメッセージ(「お母さんは(ママ)は~だと思うよ。(~したほうが良いと思うよ)」)を
伝えてみるとよいですよ。
笑っただけでも愛おしく、泣いただけでも愛おしいあの赤ちゃん時代。
子どもと一緒に過ごしてきた日々、
こんなに大きくなったのんですよ。
人間形成の基盤でもある幼児期、基本的信頼感を
子どもたちが大好きな家族との間で、育んでいくことができますように。
子育ては、親になっていく成長の階段上り。
親子ともども急ぐことなく、階段をその子のペースに合わせて歩んでいく毅然さも必要だな。と、感じています。
ゆっくり。ゆっくりと。
子ども達一人一人が、輝いて、
むちゅうになって遊べることができますように。
ーーー筆写紹介ーーー
宗藤純子(むねとうじゅんこ)
藤沢市在住30年。都内私立幼稚園教諭・主任9年を経て保育士・認定子育てアドバイザーとして乳幼児期から思春期までのこども・家庭教育・支援に約25年以上従事。親子ふれあい遊びや絵本通じて肌と心へのタッチ、子どもはひとりの人であることを伝え続ける。Child woman family Supporter
・地域での子育ち親育ち支援サークルと母親のエンパワーによる親子活動・3歳児保育活動等長年主宰し、切れめないつながりと支援を継続。2010年「神奈川県かながわ子育て支援大賞・奨励賞」授与。
・鎌倉市の産科診療所開設当初より、外部講師として「こんにちは赤ちゃん」事業に携わり、産前産後から思春期。女性・更年期講座等約11年。
・「子育ては個(性)育て。己育て」を軸に行政・PTA家庭教育・子育て支援者向け講演、2009年より教育現場・思春期講座等で、年齢に応じた「いのちのおはなし」や保護者向け勉強会など講演講座も多岐にわたり多数。
・保育者のための雑誌「POT」あそびパーク012寄稿担当や保育・教育を学ぶ短大大学で客員講師として講演。2019年度より現在、非常勤講師として帝京短期大学『乳児保育』担当。
・株式会社OfficeLadybird代表取締役
Web サイト: http://junkomuneto.com
メール:momopiyo.love@gmail.com
◆子育ての会ベビーぴよぴよ012連絡帳
https://ameblo.jp/piyopiyostaff/
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