lighting by 湘南の食レポライター「真実の舌鼓」 ソノ1
たまには仕事じゃない文章が書きたい。
行きたい店に書きたい言葉。それは、思いっきりわがままで自由。
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最近、藤沢南口のたちばな通りの変化がすごい。
やたら、マンションが建っていませんか?しかもいいマンションがボコボコと。
どんどん増える藤沢の人口、栄える街。元気いいですよね。
いやはや、今日はその話ではなく。
その通り沿いにあるリストランテ エクリューという創作イタリアンのお店があるのをご存知ですか。前にダブルドアーズがあったビルに、今月リニューアルオープンしたお店です。
どんな店かといえば、見かけも内容も湘南っぽいわけでもない、独創的なイタリアンのお店。
ランチが2,600円(3コースあり)からで、決して安いわけではないですし、来てもらうために策を練っているわけでもない。ホームページなどまだ工事中ですしね。
まず最初に、私たち食のプロの業界では、このコロナの時期にどんな勇気があってもオープンさせないでしょう。怖いもん。
こんな、挑戦状のような店に友人と女性二人でランチに行ってきました。
友人と二人で予約をし、pastaコース(2,600円)を頼んだのですが、いわゆるイタリアンを想像した方は、驚きます、本当。
あのキムタクのドラマ並に上質なオリジナル創作感はファンタスティック。
どういうことかというと「他で食べたことがない独創的な料理が出てくる」ということです。
それはどういうことかというと、食べたことない料理を納得させるためため、感動を表記するためのメモ用紙を用意した方が良いです(曖昧且つ、間違っていたら御免なさい)。
まず、身体に良い菊芋の味をインプットするような濃厚な味いのスープと24ヶ月熟成された生ハムと洋梨の前菜。すでに驚きからスタート。
そして前菜は続き、白子とバジルの濃厚な緑、トマトのテリーヌと自家製モッツアネラ、舞茸のフリッター、オナガダイのカルバッチョの演舞へと。
どれもこれも食べたことがない味と見た目の美しさに「大丈夫かな・・・2600円だったよね」とメニューを見直すほど。
特に、トマトのテリーヌの美しさと味の衝撃はもう「恋」に近いですね。
そのあとのpastaは、二人で二種類をシェアするのがオススメ。きちんと一皿ずつ盛ってくれます。
黒毛和牛のボロネーゼを頼んでみましたが、要注意、普通のボロネーゼではないですよ。
まず細く切ったごぼうが存在感たっぷりに入り、香ばしさから豊かな牛の世界に引き込みます。芳醇に煮込まれ、堂々と主張するひき肉たちと、質良い香辛料が噛むたびに風味を増し、究極まで細いパスタと見事に同化していきます。芸術です。
また、帆立貝とトレビスのスパゲティーは、打って変わって、初々しい世界に連れて行ってくれます。
トレビスて召し上がったことありますか?イタリアで食する「あ、にが!」という正統派の苦味野菜です。キャベツと間違えて食べた友人が、えらい目にあったと思い出を語るほど苦味が強いのですが、シェフは見事にその利点を引き立てていました。ホタテも小さめに使うことで主張しすぎず、トレビスの苦味を旨みに変換し、パスタ全体を引き締める技など驚きです。
ドルチェは、ティラミスをセレクト。
すでにここまでくると、シェフの思うがままに舌が操られているとしか言いようがありませんな。心地よいです。理屈抜きの天才シェフの世界に身も心もシェフに委ねて、翻弄されました。久しぶりにそういう料理を食べました。
多分、私、湘南の食レポライター「真実の舌鼓」は、パスタランチのコースだけで、40ページは語れるでしょう。オープンしたと、ホームページの修正すらできていない状態で、店内は満席。予約しないと、とてもじゃないですが入れませんので、気を付けて。
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Ristorante Ecru (リストランテ エクリュ)
営業時間 : ランチ/ 11:30〜15:00(L.O13:30)
ディナー/ 18:00〜22:00(L.O20:00)
定休日 : 水曜日、第一火曜日
住所 :神奈川県藤沢市鵠沼橘1-3-16 サンブラザ鵠沼橘 B1F
HP : https://ristorante-ecru.com
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